クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
 新妻に会うわけでもない。新妻を解放するわけでもない。だからといって、束縛しているわけでもないし、手放しているわけでもない。

 あの主が何をしたいのかがよくわからない。わかっているのは、間違いなくデーセオが新妻を好いているということだけだ。

「どうかしましたか、ティメル」
 どうやら主のことを考えていたら、じっとレーニスに視線を向けたままだったらしい。小首を傾げて、そう問うてきた。

 その可愛らしい姿を、主に自慢してやろうと思うティメルであった。
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