クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
 そんな彼女は今、微笑みながらデーセオの隣に座っている。これが彼の求めていた結果だ。

「レーニス、その、すまなかったな。なかなかこちらに戻ってくることができなくて」

「いえ、お仕事ですから」

「そ、そうか……」

 デーセオにとしては、そこはもう少し彼女に寂しがって欲しいところだった。

「あの、お手紙、ありがとうございます。とても楽しみにしていました」

「そうか。俺もレーニスからの手紙を楽しみにしていた。そ、そう。お前は今、花を育てているんだよな?」

「はい、庭師の方も勧めてくださったので、庭の一角に私の好きな花を植えました。後で、旦那様にもご案内いたしますね」

「そうか、楽しみだな」
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