クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
恥ずかしそうに名を呼んでくれた妻を、デーセオは「ただいま」と耳元で囁きながらも、がしっと力強く抱きしめた。二人きりの時は、という約束を彼女は覚えてくれていたのだろう。
「先ほども俺の名前を呼ぼうとしていた、よな?」
デーセオは気付いていたし、レーニスもそうしようとしていた。
「はい。ですが、その、デーセオ様には二人きりのときは、と言われておりましたから。ですが、すいません。その、嬉しくてつい……」
「いや。かまわない。二人きりのときだけでなくてもいい。お前が、呼びたいときに呼んでくれれば、その、俺も嬉しい」
デーセオはそこで頭でコツンと彼女の頭に触れた。レーニスは小柄だ。こうやって抱きしめるとデーセオは彼女の頭を見下ろす形になってしまう。
「レーニス。その、口づけをしてもいいか? ずっと、お前に触れたかった。会いたかった」
「私もです。その、デーセオ様にお会いしたかったです。あちらで、華やかな女性に声をかけられるようなことは、ありませんでしたか?」
「先ほども俺の名前を呼ぼうとしていた、よな?」
デーセオは気付いていたし、レーニスもそうしようとしていた。
「はい。ですが、その、デーセオ様には二人きりのときは、と言われておりましたから。ですが、すいません。その、嬉しくてつい……」
「いや。かまわない。二人きりのときだけでなくてもいい。お前が、呼びたいときに呼んでくれれば、その、俺も嬉しい」
デーセオはそこで頭でコツンと彼女の頭に触れた。レーニスは小柄だ。こうやって抱きしめるとデーセオは彼女の頭を見下ろす形になってしまう。
「レーニス。その、口づけをしてもいいか? ずっと、お前に触れたかった。会いたかった」
「私もです。その、デーセオ様にお会いしたかったです。あちらで、華やかな女性に声をかけられるようなことは、ありませんでしたか?」