クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
 ヘッケが疑いたくなる気持ちもわからなくはない。そもそもレーニスはその力を失ったとして神殿を追い出されているのだから。それに、彼にはティメルのように力を感じる力が無いようだ。それだけティメルという魔術師は魔術師の中でも優秀なのだ。

「はい、と言っても言葉だけで信じられるようなものではないですよね」
 レーニスがニッコリと笑う。思わず目の前の二人がそれを見て、ドキッと身体を震わせてしまうほどの笑みだった。

「旦那様。その、進行性の最後の呪い。今、解呪いたします」
 唐突にレーニスに声をかけられたデーセオは驚いてしまった。
「いや、しかし。この呪いの解呪のための術式を調べるのに少し時間がかかると、そう、言っていたのではないか?」

「はい。ですから、旦那様が不在の間、そちらを調べておりました。本当にこちらの書庫にある書物は素晴らしいものばかりです」
 そこでまたレーニスはにっこりと笑う、これには思わずデーセオもドキッと身体を震わせてしまった。

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