クビになった聖女ですが、嫁ぎ先で真の力が目覚めたので第二の人生は幸せです なぜか辺境竜騎士様の溺愛が止まらないのですが!
妻の涙
 デーセオは屋敷と飛竜舎とを往復する生活を送っていた。元々、結婚する前はそのような生活であったため、苦ではないようだ。
 レーニスはこのフルヘルト領のために祈りを捧げていた。個人にではなく、土地に祈りを捧げるという方法もあるとわかったのは、書庫からもってきた一冊の本がきっかけだ。このメランド城には歴史がある。そうやって歴史を紐解いていくことによって、聖なる力のあり方と使い方を理解していく。

 残念ながら神殿ではそのようなことは教えてくれない。
 聖女様が聖なる力を持った人間を見つけると、神官たちによって神殿の中に閉じ込められてしまう。神殿の中と外。神殿の中に入ってしまえば、外で起きていることなどわからない。

 聖女候補となった聖なる力を持つ女性たちは、その力がどのようなことに適しているのかを聖女様や神官たちによって判断される。レーニスの力はとにかく広く浅く。特化した能力はなかったが、様々なものに向いていた。
 成長を促し、治癒を施し、感謝を与え、幸福を願い、そして解毒と解呪。
 広く浅くとは言っているが、そもそも持っている力の質と量が違う。そして解呪ができる聖女様や聖女候補が少ない。そのため、レーニスが主に解呪を担当していた。
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