偽装結婚の行く末
「全然違うわ、俺をなんだと思ってんだよ」


とりあえずバーで引っ掛けた説を否定したら、やっとスマホが帰ってきた。


「じゃあどうやって知り合ったんです?」

「幼なじみ」

「は?」

「だから、幼なじみ」


興味津々の伊里がまた質問してきたから答えた。


「はぁぁ!?」


すると今度は幾重にも重なった社員たちの声が響いた。そんな驚くことか?


「くそぅ、勝ち組は幼なじみまで美人なのかよ……」


伊里は勝手にダメージを受けてへたりこんでた。
マジでおもしれえなコイツ。

集まった社員たちは「結婚式には呼んでください」とか言いながらやっと解散した。
結婚式ねえ。あーあ、引くに引けない状況を自分で作ってしまった。

こうなりゃ、意地でも美優を嫁にもらわないといけないな。
決意した俺は、その日から本気を出すことに決めた。
< 175 / 182 >

この作品をシェア

pagetop