偽装結婚の行く末
「前の男のこと、もう平気〜とか言ってたのただの強がりだったんだな」
服を着てバスルームを出て、ソファに座って呆然とする。
昴はあたしの隣に腰を下ろしてそっと手を握ってきた。
「好きだったもん……」
「どうやったらそいつのこと忘れられそう?」
「忘れようとしてるよ」
「オレで上書きすれば?」
それは、お得意の冗談?
顔を上げたら真剣な表情の昴。
嘘ではないみたい。だけどまた顔を近づけてきたから露骨に顔を逸らして拒否した。
「はは……酔いすぎだよ。もう寝よう」
「もう酔ってない」
だけど次の瞬間唇が重なった。
……なんで、キスしたの?
勘違いさせるためだけの、意味のないキスなんてもうたくさん。
そう思うとまた涙がこぼれた。
「ぶっちゃけ、結婚の話を持ちかけた時から下心あった」
「……何、言ってんの」
「どうでもいいやつにこんな話持ちかけるかよ」
「絶対ウソ……あたしのこと好きじゃないくせに」
だって、今までの男はみんなそうだった。
これまでずっと遊びのために選ばれてきた。
次こそはって思っても、いつも上手くいかなくて。
「ま、初めは女に言い寄られるの面倒だから美優で手を打つかって感じだったけど」
「やっぱり最低じゃん」
ほら、そうだ。
あたしは絶対本命には選ばれない。
「ちゃんと最後まで話聞けよ。今はちゃんと美優のこと好きだ。結婚するなら美優がいい」
絶対ウソだ、こんな都合のいいこと起こるわけない。
これは夢だ、あたしが思い描く都合のいい夢。
ああ、そっか。
認めたくないけどあたし、やっぱり昴が好きなんだ。
こんな形で好きだと思い知らされるなんて悔しい。
本格的に酔いが回ってきて昴の声がどこか遠くから聞こえる。
ほら、やっぱり幻覚じゃん。
目が覚めたら、昴に好きって言えるかな……。
服を着てバスルームを出て、ソファに座って呆然とする。
昴はあたしの隣に腰を下ろしてそっと手を握ってきた。
「好きだったもん……」
「どうやったらそいつのこと忘れられそう?」
「忘れようとしてるよ」
「オレで上書きすれば?」
それは、お得意の冗談?
顔を上げたら真剣な表情の昴。
嘘ではないみたい。だけどまた顔を近づけてきたから露骨に顔を逸らして拒否した。
「はは……酔いすぎだよ。もう寝よう」
「もう酔ってない」
だけど次の瞬間唇が重なった。
……なんで、キスしたの?
勘違いさせるためだけの、意味のないキスなんてもうたくさん。
そう思うとまた涙がこぼれた。
「ぶっちゃけ、結婚の話を持ちかけた時から下心あった」
「……何、言ってんの」
「どうでもいいやつにこんな話持ちかけるかよ」
「絶対ウソ……あたしのこと好きじゃないくせに」
だって、今までの男はみんなそうだった。
これまでずっと遊びのために選ばれてきた。
次こそはって思っても、いつも上手くいかなくて。
「ま、初めは女に言い寄られるの面倒だから美優で手を打つかって感じだったけど」
「やっぱり最低じゃん」
ほら、そうだ。
あたしは絶対本命には選ばれない。
「ちゃんと最後まで話聞けよ。今はちゃんと美優のこと好きだ。結婚するなら美優がいい」
絶対ウソだ、こんな都合のいいこと起こるわけない。
これは夢だ、あたしが思い描く都合のいい夢。
ああ、そっか。
認めたくないけどあたし、やっぱり昴が好きなんだ。
こんな形で好きだと思い知らされるなんて悔しい。
本格的に酔いが回ってきて昴の声がどこか遠くから聞こえる。
ほら、やっぱり幻覚じゃん。
目が覚めたら、昴に好きって言えるかな……。