僕らは運命の意味を探していた。
「その風貌で……。全然ギャルじゃないな……。」

 僕がそう、呟きほどの声量で言うと、紗南は食い気味に返してきた。どうやら腑に落ちていないようだ。

「ギャルって、私が? どこが?」

「えっ、金髪とか、化粧とか……。その、色々と。」

あまりにも、『私違いますけど』みたいな返答をされたから、流石に尻込みしてしまった。

「はあ……。あきちゃんの言ってた通りの奴だな……。」

「何だよ、言った通りって。」

 僕が何度聞き返しても、彼女はクスクスと笑うだけで、全く教えてはくれなかった。
どうせ、あきはろくでもないような内容を、紗南に教えたのだろう。

「というか、なんで僕ら二人組になったの?」

「何でって、真道その場にいなかったっけ?」

「いたよ。」

「何で忘れてんの? あれだけ賢いのに・・・・・・。真道は鶏だね。」

 紗南は呆れたような表情を浮かべて、僕にそう言った。
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