.゚・*.ツインレイ.゚・*.♪。*.唯一無二の魂の片割れ .*.゚・*.~再会~
最低最悪!
ふと目を覚ますと見慣れた景色にガックリ……。

せっかく貴重なあなたとの時間を無駄にしてしまった。

あなたは、家の前の公園駐車場にバックで停車すると、怪訝な顔で前方を見つめた。

視線を辿ると驚くことに家の前に純さんの黒い車が停車していて、運転席から鋭い目で私達を見ていた。

瞬時に凍り付き本気で逃げたい衝動に駆られる。


「起きた? ……話す?」


勢い良くNOと首を振ると、あなたは、シートベルトを解きサッと外に出て純さんに近付いて行った。

純さんもすぐに車から降り、あなたを睨み両腕を組んで運転席のドアにもたれた。

……どうしよう? 最悪に巻き込んでしまった。

私は、衝動的に車から降り腹痛になりそうな緊張状態で二人の元へ歩き、あなたの左斜め後ろで重い足を止めた。

でも純さんは、私を見もせずあなたを挑むように睨み続ける。


「……何で一緒?」


「名駅で偶然会って飯食って来た」


あなたは、ボト厶ポケットに手を入れいつも通り穏やかな声で答えた。


「いつの間に仲良く……ああ、国立でお前が初ナンパしたっけ」


え!? 知って……あ、純さんキャプテンの時だ。


「ナンパじゃねーし! ……超懐かしいな」


「恥ずかしげもなく超アホ顔で見惚れやがって」


あなたは、その言葉に楽しげに笑い私を振り返った。


「俺、アホ顔してた?」


急に振られて動揺した私は、何も答えられず突き刺すような目で見る純さんから即目をそらした。

……もう話すことなんてない。

今まで何度も気持ち伝えてきたけれど、今日ほど辛くて痛くて切ない日はなかった。

消えたい! とさえ思った。

もうこれ以上傷付けたくないのに……。

でもいつもいつまでも伝わらない。

あなたは、泣き出しそうに立ち竦む私をしばし見つめ前を向くと、私への鋭利な視線を遮り純さんに近付いた。


「少しいいか?」


「良くねぇ!」


純さんは、早口で吐き捨てるように言い、あなたを更に強く鋭く睨んだに違いない。


「彼女は、これ以上純を傷付けたくない、傷付く姿も見たくないんだ。どんな想いで見知らぬ街で車から飛び出したか……。彼女は、もう十分過ぎるほど傷付いてる。いい加減、最後くらいわかってやれよ」


その言葉に私の瞳から一気に涙が溢れ出した。

私の想いは、純さんにしか伝えてないのにいつも伝わらない、理解してくれない。

それなのになぜ何も知らないあなたに伝わり理解してくれるの?
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