.゚・*.ツインレイ.゚・*.♪。*.唯一無二の魂の片割れ .*.゚・*.~再会~
「お前に関係ねー! ……昔付き合ってたのか?」


「いや。……けど好きだった」「……かおり!」


『いや。……』の先は、純さんの私を呼ぶ声に掻き消され聞こえなかった。


「俺は、絶対別れないからな。……入れよ」


私は、凄まじい怒りを含んだ威嚇射撃のような目に凍り付くけれど、振り向いたあなたの陽だまりのような暖かい表情に頷かれ不思議と安心感に満たされた。

その優しい瞳の中で強い光を放ち"大丈夫! 俺がいる"そう伝えているように感じられた。

そして私に歩み寄り両肩を押し門扉まで守るように連れて行ってくれたあなたに心を込めて御礼を伝えると、限りなく優しく微笑み頷いた。


「大丈夫だよ。お休み」


「……今日は、本当にありがとう。お休みなさい。……純さん、ごめんなさい。……さよなら」


純さんに初めて告げた『さよなら』に瞬時に世界は歪み走って玄関に行き、震える手で鍵を開け背を向けたままドアを閉めた。

……最低最悪!

誰かの前で、増してやあなたの前で言いたくなかった。

でももうお終い。

決して揺らぐこともない。

この鉄のように硬い意思をどうしても伝えたくて、必死に最後の『さよなら』を告げたのだった。
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