天馬くんは危険です!〜イケメン男子と政略結婚〜

彼の部屋で……



天馬くんのマンションは想像通り大きかった。


エントランスも天井が高いし広すぎて、まるでホテルみたい。


ここにたどり着く前にコンビニで歯ブラシとかお泊り道具を買って、なんだか本当の恋人同士のような……。


何度もこれでいいのかなって思ったけど。


私にはどこにも行く場所がないから。


「本当すごいところに住んでるね……」


「こういうとこじゃねーと一人暮らしさせてくんねーから。俺は普通のアパートでよかったんだけど」


セキュリティがしっかりしてないと親は心配だよね、まだ高校生だし。

オートロックの鍵を開けて中に入ると玄関も広めで。


「お、お邪魔しまーっす……」


「どーぞ」


天馬くんの後を追うと、リビングの壁一面がガラス張りになっていて、目の前に夜景が広がった。

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