離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 母の人となりを知って、結婚を急かすような人ではないと気づいただろうか?

 俺の吐いたどんな嘘にも気づいて構わないが、その代わりにそうまでして手に入れなければと思った理由をわかってほしい。

 橘家の優秀な長男だと褒めそやされ、大人たちへの媚び方をよく理解していた俺は大人になってからも他人の表情に合わせて自分を演じるようになった。

 それが唯一通用しないのが咲良だ。

 だから俺は、咲良が欲しい。ほかのものはなにもいらない。

 そう思っていたのに彼女は思いがけないプレゼントを用意してくれた。

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