離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 女性は年末にもかかわらず薄着で露出が多かった。寒そうだと思っていたが、本人も寒いらしく入口の暖房器具に手をかざしている。

「申し訳ございません。既に予約が埋まっておりまして、お部屋をご用意するのが難しいです」

 繁忙期の人気旅館に予約なしで宿泊できるならそれは奇跡だ。

「はあ? 客は神様だろうが。サービスいいって聞いてたけどこんなもんかよ」

「ねえ、まだ? 早く温泉入って休みたーい」

 思えば、こういった困ったお客様への対応をまだした経験がない。

 そもそも彼らは普段たちばなを訪れる人々と客層が違っていた。

< 116 / 235 >

この作品をシェア

pagetop