離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 あまり穏やかそうな人には見えないが、彼も心を許した人の前ではやわらかく微笑んだり、温かな視線を向けたりするのだろうか?

「橘咲良です。よろしくお願いしますね。――ふーちゃん、深冬叔父さんだよ」

 楓花は見知らぬ人物を前にしても泣かず、不思議そうに自分の叔父を見つめていた。

 表情が変わらない深冬さんと見つめ合う姿は少しおもしろい。

「とりあえずその辺に座ってくれ。今、お茶を用意するから」

「あ、私がやるよ。せっかく深冬さんが来てくれたんだから、兄弟で話したいこともあるでしょ?」

 智秋に楓花を預けて言うも、深冬さんが微妙な顔をして首を左右に振る。

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