離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 予想外の速さで即答され、期待に胸の奥が熱くなった。

「契約結婚だって君を繋ぎ留めるために提案したんだ。なのに一年かけても俺を好きになってくれなくて、あっさり離婚を受け入れるから……」

「好きになってほしかったの?」

 智秋はすぐに答えず、代わりにぐっと声を詰まらせた。

 誤魔化すためか再び落とされそうになったキスを避けると、ショックを受けたように悲しそうな顔をする。

 この人は器用そうに見えて自分の気持ちを明かすのが得意ではない。

 だが、ここで明かしてくれないのなら、私がどんなに彼を好きでもそこから先には進めないのだ。

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