離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 手に入れられるかもしれない彼との未来のためなら、自分ぐらい変えられる。

 これが恋というものなのだと改めて思った。

「……言ってもいいなら、好きっていっぱい言いたかった」

 そこまで明かすのはさすがに恥ずかしすぎて智秋の顔を見ていられなくなる。

 自分の表情を見られたくなくてうつむこうとするが、その前に突然抱き締められた。

「好きなんよ」

 智秋の声が、吐息が、私の耳を快くなでて心に染み込んでいく。

「ずっと俺の側におって」

 この言葉も態度も全部作られたものではなく、彼の真実だ。

 だって彼は素になると京言葉になると言っていた。

< 169 / 235 >

この作品をシェア

pagetop