離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 三十分ほどそうして探していただろうか。不意に足音が聞こえた。

「どうかしましたか?」

 夜の闇にもすっと通るやわらかな低い声。

 顔を上げると、テレビでも見たことがないような見目麗しい男性が立っていた。

 しゃがんだままでいるのが恥ずかしくなって慌てて立つ。彼とは頭ひとつ分近く身長差があった。百八十は間違いなく超えている。

「母がこの辺りでお守りを落としたかもしれなくて。明日帰っちゃうので朝までには見つけておきたいんです」

「それなら明るくなってから探せば、とは言えないですね。手伝いますよ」

「えっ、でも悪いです」

 愛想よく手伝いを提案してくれた彼は着物に身を包んでいた。
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