離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 一年で私の気持ちを手に入れられなかったと思った智秋は、偶然の出会いを装ってまた出会う予定だったと言っていた。

 あのときはそこまで私を好きだったのかと驚いたが、今考えると言っていることもやっていることも少々危ない。

 そういえばこの人は私に護衛をつけていた。もしかしてあれも身を守る以外の意味があったのではないかと邪推してしまう。真相は聞かない方が精神衛生上よさそうだ。

「どうしてたかな。攫いに行ってたかもしれない」

「お母さんのもとから? すごいね」

「……いや、できないな。咲良が望んでいないならなにもしない」

 味見を終えた智秋がおいしいとつぶやく。

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