離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
「もしかしたらほかの旅館ではそういう担当の者に任せているかもしれません。でも俺は自分の目で見て、感じて決めたくて」

 また百点満点の回答だと思った。

 この人と話していると尊敬の気持ちが芽生える。それから好意だろうか。

 こればかりは顔だけでどうにかなるものではない。聞きやすい声と明るい話し方、そして悪いところが見当たらない会話の内容。

 頑張っているんです、というアピールも冗談めかして言うためか不快に聞こえない。むしろ応援したくなるのだから、人の心を動かすのが本当にうまいのだろう。

 素晴らしすぎてやっぱりうさんくさい。この人の本心は言葉と裏腹に冷えているような気がして。

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