離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
「それだけ? プロポーズしたんだけどな」

「冗談にしか聞こえませんよ。まだ会ったばかりですし、そもそも私の名前だって知らないじゃないですか」

「じゃあ教えてくれる? 嫌なら君が宿泊している部屋を探して名前を確認する」

「本気じゃないですよね? 朝日奈です。朝日奈咲良」

 名乗る必要が本当にあったのだろうか? 結婚なんて間違いなく本気ではないのに。

「かわいい名前だ」

 勝手に心臓が跳ねて、心が彼のひと言に揺らぎ喜んだのがわかった。

 かわいいという囁きをこんなにずるく響かせる人がいるなんて。

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