離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
 子供にするように私の髪をなでて、ついでとばかりに頬をつつくのも気づけば慣れていた。

 私がわざと嫌な顔を見せると、テレビや雑誌では見せないうれしそうな笑みを浮かべるのだ。

 そんなちょっとした笑顔や、冗談を言って私を笑わせようとするところ。それから困っているときに迷いなく私を助けてくれるかっこいい一面。

 いつ好きになっていたのかわからない。

 だが私は母が父に抱いた想いがどんなに幸せなものだったかを知った。

 そしてきっと、両親が味わわなかった苦しみも知った。

「一年ってあっという間だったね」

「気分はまだプロポーズしたばっかりの頃なんだけどな」

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