離婚前夜に身ごもったら、御曹司の過保護な溺愛に捕まりました
「毎日……」

「風呂もそうだし、ベッドでもするよ」

 耳をくすぐる吐息が意地悪で、きゅっと唇を噛む。

 ベッドで〝こういうこと〟をするなんて意味はひとつしかない。

 たしかに私たちは期限のない夫婦になった。だが、本当にこれでいいのだろうか?

 智秋が求めてくれるのはうれしいが、その理由を知りたい。

 ただ欲求を満たすだけの軽い繋がりは嫌だと強く思う。たとえ楓花が宿ったあの夜がそうだったとしても。

「これが智秋の思う〝夫婦〟なの……?」

 タオルの上をなぞっていた手が私の問いかけを聞いて止まる。

「本当の夫婦にはなったけど、だからって……」

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