柳の木の下で貴方が言葉を拾ってくれた
「お前はもっと堂々としていいんだぞ」
「そんなの、できませんよ」
「お前は蓮二の女なんだ。総長の女が下に出るような真似をするな。蓮二の名前に傷がつく」
そうか、那智さんの言葉は私に胸を張れと言っているのではなく、蓮二や白骸の名前を傷つけるような真似をするなと言っているのか。
少しでも自分のことを思って言ってくれた言葉と思った自分が馬鹿だ。
この人達は、何故私が蓮二と一緒にいて何故蓮二と離れられないのかを知っている。
でも、だからといって同情をしたり私を全否定するわけでもない。あくまで、私は蓮二の女として存在するだけ。
優先するのは蓮二であって白骸だ。
2人や白骸の人達を見ると何かしらがあったのだと思うけど、踏み込めない。
「那智、いくらなんでも言い過ぎだろ」
「俺達といるということはそういうことだろ。お前も分かるだろ」
「言い方ってもんもあるだろうが」
「優しく言えるほど俺はできた人間じゃない」
那智さんは那智さんなりに言ってくれている。私がダメなだけ。
「けど、」
「海さん、私は大丈夫ですよ」
私は海さんにニコッと笑って見せる。これ以上海さんと那智さんが言い争うことはない。
「那智さんの言う通り、蓮二の女として、白骸の一員としての振る舞いをします」
2人に迷惑をかけられない。
私がしっかりしないといけない。


