柳の木の下で貴方が言葉を拾ってくれた



「あの、私のことはお構いなく。海さんが決めてください」

「俺もそうしてーんだが、選択権は怜にって蓮二から言われてんだわ」

「え、私?」

「そうそう。だから怜が決めろ」


蓮二がわざわざ私に選択権を渡したのはどんな理由があってのことだろう。良く分からないけど、私だけじゃ決めきれない。


「海さんはどちらがいいですか?」

「俺は那智の家がいーな。俺の荷物ほとんど那智ん家にあるし」

「そうなんですね。じゃあ、あと那智さんに聞いて決めます」

「りょーかい」

会話を終えた頃にはアジトに着いており、階段を上がって部屋に入ると既に那智さんがいてソファーに座りスマホを弄っていた。



私に気づいた那智さんはおはようと挨拶をしてくれたので、私もおはようございますと返した。



「那智ー。怜が泊まる場所どっちがいいかって」

「それは怜が決めることだろ?」

「那智の意見も聞きたいんだと」

「俺はどっちでもいい」

「じゃあ、那智さんの家でも、いいですか?」



私は那智さんに恐る恐ると言った表情で聞いた。



「聞く必要はないだろ。お前がそう決めたのなら俺は従うまでだ」

「そんな!私にそんな誰かを従わせれる能力も言動もありませんよ」

「怜」




那智さんに呼ばれ、真っ直ぐ那智さんの目を見る。


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