首取り様1
☆☆☆

1人左手の道へ歩き出した慎也はすぐに気配を感じた。


こちらを殺そうとしている禍々しい気配。


左手の道には塀の高い民家が立ち並んでいて、どこから黒い化け物が出てきてもおかしくんなかった。


息を殺し、いつでもバッドを振り回せるように大勢を低くしてゆっくりと前進する。


点々と街頭の明かりがある以外に他に光は当たらない。


月明かりは背の高い塀によって遮られてしまっている。


スマホの明かりをつけておくべきだった。


そう思ってももう遅い。


さっきみたいにスマホを探っている間に殺されそうになるかもしれないのだ。


暗闇を諦めて更に前進していくと、民家の塀の奥に何かが動く気配があった。


咄嗟に足を止めて様子を伺う。


こちらが相手の様子を伺っているのと同じで、相手もこちらの様子を伺っているのがわかった。


いる!
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