首取り様1
☆☆☆

大輔は春香を後ろに従えるようにして佳奈の首を探していた。


春香も一応は傘を握りしめていたけれど、果たしてそれがどれほど役立つかわからなかった。


「佳奈は護身術を習ってたんだよな」


道際の背の高い草をかき分けながら大輔は春香に聞いた。


「うん。あの化け物に蹴りを入れてたよ」


春香は佳奈の蹴りを思い出して言った。


高くまで上がった足、化け物にヒットしたときに聞こえた重たい音。


あれは訓練を続けてきた人じゃないとできないものだと、すぐにわかった。


「春香も習えばいい」


大輔に言われて春香は自分が持っている傘に視線を落とした。


どうやって握りしめて、どうやって相手を攻撃するのかわからないまま、ただ持ってきたようなものだ。
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