首取り様1
前回足首を切られた時はそれほど深い傷じゃなかったが、今回はわからない。


血はドクドクと流れ出して痛みが脳天を突き抜けていく。


慎也がさけてしまったジーンズを力づくで破ると、それを傷口の上に巻きつけた。


これで止血されるかどうかわからないけれど、なにもしないよりはマシだった。


傷ついた右足を引きずるようにして再び歩き出す。


歩く度に傷口が痛んだが、佳奈の顔を思い出してその痛みを忘れることにした。


空を見上げると少し白みががってきているような気がする。


時間がない。


慎也は歯を食いしばって歩き続けたのだった。
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