首取り様1
☆☆☆

さきほどの山の斜面とは違い林の中の土は粘土質で、重たくて掘り返しにくかった。


1度掘り返すとスコップにベッタリと土がくっついてなかなか離れない。


「くそっ。なかなか進まねぇ」


さっきから力任せに土を掘り起こしている慎也も、苛立ってきている。


「少し休憩しようよ。1つめを見つけたときからほとんど休憩してないじゃん」


佳奈はみんなに声をかけて、コンビニで調達してきたジュースを配った。


男子たちがスコップを探してきている間に、準備しておいたのだ。


一応レジャーシートなんかもあって、ちょっとしたピクニック気分になれる。


「あぁ~。ガイコツがあるってことはわかってんのになぁ」


思うように作業が進まず、慎也が天を仰ぐ。


「焦らなくても大丈夫だよ。夜までにはまだまだ時間があるんだから」


佳奈はそう言って慰めることしかできなかった。


そういう佳奈の胸には未だに違和感がノックを続けている。


違和感の正体はまだわからないままで、佳奈は混乱するばかりだ。


もしかしてガイコツを探すというやり方が間違えているのではないかと、怖くもなる。
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