恋愛偏差値問題 ひねくれた純愛・ おまけの小話(その1)
こんな動揺は初めてだ。
その昔、ガキの時代の
初体験の時以来の、
恥ずかしさではないか・・・

「親父、また連絡するからな・・
ああ、もちろん結果は報告するから・・・」
俺は電話を何とか切った。

心臓がドキドキしている。
俺は動揺を隠せず、声がうわずった。
「どうですか?
これで納得ですか?」

教授はアーモンドの目を少し上げて、考えていた。

「健康診断の結果も見たが、
所見は異常なしだったな」

「そうですよ、
俺は健康体ですからっ」
俺はほとんど叫んでいた。

「性感染症は、自覚症状のないものもあるが・・・
男性は泌尿器科にかかるべきだ」

ああ、教授は分析専門で、
超優秀で・・・・
知識は多いのだろう。
もちろん、それは医学的な見地だ。

トーマス・ハミルトンは、
自分の恋愛関係を隠蔽するために、

彼女が結婚可能な年齢になると、
すぐ結婚をした。

ということは・・・

教授はまったくと言っていいほど、
恋愛の体験がないのだ。

人妻の立場で、
他の男と恋愛関係になる・・・・

トーマスもさすがに、
それを禁止しただろう。


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