首取り様3
☆☆☆

「これを見てくれ」


明宏は過去の出来事を全員へ説明したあと、首切り人だった人たちの一覧を表示させた。


明治45年のイケニエの首を切ったのは5人。


その中に原田という名字があったのだ。


「原田って智子の名字じゃない!?」


すぐに気が付いて佳奈が叫ぶ。


明宏は頷いた。


「他の奴らの名字はわからないけれど、あの3人はやけに地蔵についてもイケニエについても詳しかったよな。きっとこの儀式関係者だったんだ!」


明宏の憶測は正しかった。


智子が人殺しと呼ばれたことも、一生があの家の子供だと言われたことも、すべてが関係している。


「もう少しあいつらと話をする必要がありそうだな」


大輔はそう言い、無意識に指の骨をバキバキと鳴らしたのだった。
< 134 / 142 >

この作品をシェア

pagetop