一途な淫魔の執着愛〜俺はお前しか一生抱かない〜
「日和、ベットまで運んでやる」


 持ち上げようと日和に手を伸ばしいてきたが、もう限界だった。待てを命じられた犬はもう欲しくて欲しくて食べてしまいたくて、伸ばしてきた手を拒んだ。


「もう限界だから……」
「いいのか……?」
「いい。だって私……あんたの婚約者なんでしょう?」
「っつ――当たり前だろ、日和は出会った時から俺の婚約者だ!」


 ギラギラさせたブラウンの瞳はしっかりと日和を捉えている。
 フーフーと息が荒い。頬を紅潮させ額にはうっすらと汗をかいている。日和も洸夜が欲しくて限界だったが、洸夜も同じく限界だったことが目に見えて嬉しかった。こんなにも激しく自分を求めてくれるのはこの生きてきて三十年の人生で洸夜だけだ。でもそれは今まで自分が相手のことを求めていなかったからなのかもしれない。初めてこんなにも自分の身体が自分のものじゃないみたいに飛び跳ねるように嬉しくなったり、心臓を掴まれているように苦しくなったり、悲しくなったり、とにかく洸夜を求めていたのだ。
 打ち付けられる衝撃で胸が揺れ、全身を揺さぶられているようだ。いつもよりさらに熱く感じる熱に頭がぼーっと何も考えられない。だただたひたすら洸夜が与えてくれる大きな熱愛を受け止めることで必死だった。
 打ち付けられる欲情、洸夜の苦しそうな息の詰まった声に嬉しくてお腹の奥がキュンとなった。


「んっ……日和……俺だけのひより……」


 耳元でうわ言のように何度も日和の名前を呼び、首元に顔を埋めてはぬるりと舌が首筋を舐め上げ、チリっと痛みが走る。それも何度も。甘く、愛おしそうに。
 湧き上がる快楽はもう限界。ぶくぶくと勢いよく弾けた。


「あー、やばい。俺の子孕んじゃうかもな」
「あっ……やぁっ……」


 お尻にポタポタと感じる熱。初めて感じる温かさをボーっと感じた。


(中に出さなかったんだ……)


 少し残念と思う自分と、ちょっと安心してしまった自分。どちらも本音だ。洸夜の子供を妊娠してもいいと一瞬で思えたし、でもちょっと妊娠はまだ怖いと思ってしまう矛盾した自分の気持ち。
 耳元に洸夜の荒い吐息を感じる。

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