一途な淫魔の執着愛〜俺はお前しか一生抱かない〜
「俺はお前が他の男にその可愛い笑顔を振りまくのは嫌だ」
この前も同じような事を言っていたが、そんなことを真剣な顔で言われても困る。困るけれどドキッとしてしまった自分もちゃんちゃらおかしい。昨日から自分が自分じゃないような気がするくらい洸夜の一言、一言にいちいち反応してしまう。洸夜のことを深く知ってしまったからだろうか。心音を掻き回すように乱されてしまう。
「仕事なんだからしょうがないでしょう」
乱されているけれど平然を必死で装った。
「日和は俺の婚約者だろ?」
「婚約者じゃないってば。ケーキ買いに来たなら早く選びなさいよ」
「日和、さっきのあの男には気をつけろよ。なんか気に食わない目付きだった。もしかしたら日和の事狙ってるのかもしれねぇからな」
話が噛み合わない。早くケーキを選べと言ったのに違う話をしだした。しかも悠夜が自分の事を好きかもしれないって? そんな事あり得ない。悠夜はケーキが好きで気に入ってくれているだけだ。可愛らしい子犬のような目つきが気に入らなかったのだろうか。「早く選びなさいよ」そう急かさせると店の中に「社長、遅すぎます!」とスーツ姿の秘書らしき男性がタイミングよく洸夜を引っ張るようにして店を出ていった。
本当嵐のような男だ。いきなり現れては日和の心をガサガサとかき乱して急に去っていく。