イジワルな君の一途で不器用な恋心
◇
「急に誘っちゃってごめんね」
「いえいえ! 暇してたので全然!」
日曜日の午前11時。先月と同じ場所でミワワちゃんと落ち合った。
駅を出て残暑が厳しい青空の下を歩く。
「まだまだ暑いですね〜。琳子先輩は夏休み何してましたか?」
「学校見学と説明会に行ってたよ。ミワワちゃんは確かバイトしてたんだよね? どこ受けたの?」
「遊園地のプール場です」
「おおー、夏っぽい! 仕事終わったあと泳いだりしたの?」
「はい。といっても得意なほうではないので、子供用のプールと流れるプールで浮き輪に乗ってプカプカ浮いてました。他のバイトの子はゴーグル着けて泳いでましたね〜」
久しぶりの会話に花を咲かせる。
9月も休日は進路関係の予定で埋まっているのだけど、今日は空いていたため、ミワワちゃんをカフェデートに誘った。
2学期に入って別々に登下校し始めたから、元気にしてるか気になって。
……というのは、表向きの理由で。
本当の目的は……ミワワちゃんへの指導。
あの返事だと1人では上手くできなさそうだと判断し、春岡さんと協力してアシストすることにしたのだ。