イジワルな君の一途で不器用な恋心
目にした態度の差に愕然とする。
嘘でしょ? 約束破ったばかりだよね?
しかも、破られた本人がいる場所の真ん前で。
友達がいたから気を遣わせないように合わせた?
その割にはすごく楽しそうで、人を傷つけた直後とは到底思えないほどの顔だった。
謝るくらいなら、なんで寄ったの……?
「友達といたんなら、頼まれたのかもな。コーヒーの他にも、サンドイッチとドーナツ買ってたから」
「……大丈夫?」
「ん? 何が」
「……心」
「ふはっ、心配してくれてんの? 大丈夫だよ。たったその程度で壊れるガラスのハートじゃねーし」
「気にすんな」と笑顔で肩をポンポン。
バカだね雷夜。私達何年の付き合いだと思ってるの?
精一杯笑ってるつもりなんだろうけど、口角が片方下がってるよ。
昔みたいに弱虫じゃないし、私の何倍もの人達と関わってきた過去があるから、耐性はついているのかもしれないけど……。
「……順番、違うでしょ」
ボソッと呟いた声は、ホームに入ってきた電車の音でかき消された。