初恋を拗らせた幼馴染が婚姻届を持って溺甘淫らに求愛にやって来ました
「こりゃまた、派手にやられたなぁ〜」

 両手にパチンコの景品のお菓子を抱えて、呑気な声と共に、壊されたドアのささくれをバキバキッと剥がしながら、顔を覗かせたのは、ポンコツ父だ。

「おう。ニコ丁度良かった。 ちぃーっと壊されちまってるがまだ間に合うよな? この店、手放さなくても良いかもしれないぞ。 木山建設の親父知ってるだろ? アイツがな、余生を一緒に過ごす相方が欲しいって……、って、お? なんだ?なんだ? お前のコレか? 」

 ポンコツ父は、三島さんに気が付くと、親父ギャグさながらに、ニコに向かって小指を立てた。

「やめて! 失礼よ。  彼は、三島さんは、店のお客さんよ」

「……ん? 三島? ……お前……っ!! 」

 ポンコツ父は、三島さんの名前を聞いた瞬間、目を見開くと、彼に向かって拳を握りしめて飛び掛かって来た。

 カシャーーーーンッ!!

 三島さんは咄嗟に避けたが、掛けていたサングラスにパンチが掠って、落下した。

 ドサッ!!

「な、何やってるのよ、父さんっ!! 」

 勢い余って、派手に転んだ父に慌てて駆け寄る。

「……お前、今更現れてどういうつもりだ?! 」

 いつものポンコツで適当な父とは思えない程、低く、怒りのこもった低い声を上げて、三島さんを睨んでいた。

「ちょ、父さん、さっきから…………、え…………? 」
 








 





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