この政略結婚に、甘い蜜を
(まあ、元からお嬢様だったわけじゃないけどね。成金ってやつだし)
丁寧に磨かれた階段の手すりに触れながら、華恋は階段を降りていく。
華恋の家は、元々貧乏と言っていいほどだった。ボロボロのアパートに住み、友達が当たり前に買ってもらっているお人形や服はなく、華恋のぬいぐるみや服は全て母の手作りで、食事も安いもやしや豆腐ばかりだった。
だが華恋が五歳の時、父が会社の社長に選ばれ、華恋はお嬢様になった。社長には跡継ぎがいなかったため、優秀だった父に社長の座とこの豪邸を譲ったのだ。
父は全力で仕事をし、会社は前の社長の時よりも成長し、今や全国に支店ができている。
「おはよう」
華恋がドアを開けると、広々として豪華な調度品が並んでいるリビングでは、両親と二つ下の妹の花音(かのん)が朝ご飯を食べている。
「お誕生日おめでとう、華恋」
両親に言われ、華恋は「ありがとう」と言いながら席に座る。席にはすでに朝ご飯が用意されていた。専属シェフによる洋食の朝ご飯だ。
丁寧に磨かれた階段の手すりに触れながら、華恋は階段を降りていく。
華恋の家は、元々貧乏と言っていいほどだった。ボロボロのアパートに住み、友達が当たり前に買ってもらっているお人形や服はなく、華恋のぬいぐるみや服は全て母の手作りで、食事も安いもやしや豆腐ばかりだった。
だが華恋が五歳の時、父が会社の社長に選ばれ、華恋はお嬢様になった。社長には跡継ぎがいなかったため、優秀だった父に社長の座とこの豪邸を譲ったのだ。
父は全力で仕事をし、会社は前の社長の時よりも成長し、今や全国に支店ができている。
「おはよう」
華恋がドアを開けると、広々として豪華な調度品が並んでいるリビングでは、両親と二つ下の妹の花音(かのん)が朝ご飯を食べている。
「お誕生日おめでとう、華恋」
両親に言われ、華恋は「ありがとう」と言いながら席に座る。席にはすでに朝ご飯が用意されていた。専属シェフによる洋食の朝ご飯だ。