【短編】色褪せない夢


私の名前は岩里純恋(イワサト スミレ)。
今は大学2年生。
髪は赤毛で目は薄くて透明感のある青。
髪は一度も染めたことがなく、裸眼。

日本人離れしたパーツは、亡くなったお母さんがスコットランドにルーツを持っているから、らしい。
亡くなってしまってもう会えないけれど。

ここの人たちは最初、私の素顔を見て腰を抜かしていたし、陰口もたくさん言われた。
でも「私」というひとりの人間を知っていくうちに、受け入れてくれたみたいで、今では会うたびに容姿を褒めてくれるまでになった。


高校に入るまでは黒髪のウィッグをつけて、黒いカラコンをつけていた。

高校に入ってからも、彼らに出会うまではウィッグとカラコンは付けていた。


彼ら、とは全国No.2暴走族の【冷沙 -レイシャ- 】。

暴走族、なんて言うと野蛮な集団と思われるかもしれないけれど、彼らは、私を救ってくれた大好きな、いや、大好きだった人たち。


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