この世界で愛した君に永遠の恋をする
放課後クラスまで海斗が迎えに来てくれていた。
『奏今日部活ないから帰りも送るよ』
『ほんと?それは嬉しいな』
『おう。遥さんかな?荷物ありがとうね』
と海斗は遥から荷物を受け取った。
その様子を見ていたクラスの男子からは付き合ってんの?とからかわれたりした。それに対する海斗の返事は予想外だった。
『だといいんだけどなまだ付き合ってないよ』
私は固まった。私と付き合えたらいいと思ってるって事?まだって事はこれからがあるって事?
嬉しくて嬉しくて時が止まっているような気分だった。もちろんそんなことは無くて海斗達の時間は止めどなく進んでいる。
『奏?なに固まってんの?大丈夫?』
『おーい奏ー?起きてるー?』
2人は私の目の前で手を振る。私は慌てて
『あ、うんごめんちょっとぼーっとしてた』
『なにそれ笑もしかして海斗さんの事好きとか!?』
遥は面白げにそう聞いてくる。私は小学校の頃から誰にも言ったことがない。幼馴染にも言えないのだから6年の付き合いである親友にも私は言える気がしなかった。
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