絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
「なんとまぁ、騎士団の極秘編制の部隊に潜入を果たすなど、君がカインザー王国史上初ですよ。本当に規格外なネコです。そして、その気配を嗅覚だけで感じ取ってしまうあなたもまた、規格外のお人です。……ねぇ、レリウス様?」
 ルーナと俺を順に見つめ、ユーグが氷点下の声音で告げる。
 答えに窮し口を結んだままの俺に、ユーグはさらに続ける。
「さて、ルーナの保護者であるレリウス様と、忍び込みを見過ごした主任料理人への責任追及は征伐成功の後ゆっくりとさせていただくとして、今はルーナをどうするかですね」
「どうするもこうするもない。俺が責任を持って安全な場所に連れて行く」
「部隊の指揮を放り出すのですか?」
「馬鹿を言うな。西に少し行った先に、今は使われていない地下貯蔵庫がある。そこにルーナを置き、出発までに戻る!」
 低く問うユーグに、キッパリと言い切る。
「いいでしょう。今の言葉をお忘れなきよう、二十分後……いえ、もう十八分後ですね。必ず戻ってきてください」
 ユーグはやれやれといった様子で肩をヒョイと竦めて答えた。
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