絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
挙動不審に視線をあっちゃこっちゃに漂わせ、手足をバタつかせだしたわたしを見下ろして、レリウスさまはフッとひとつ笑みをこぼした。そうして宝物を包み込むみたいに、わたしをそっと抱きしめた。
「さて。ずっとこうしていたいところだが、そろそろユーグが頭から湯気を出しはじめているだろうからな。一旦、戻るとするか」
《みゃー(うん、レリウスさま……)》
わたしの胸は、はじめてのキスの恥ずかしさ、嬉しさや安堵、色んな感情がごちゃ混ぜだった。
この状態でレリウスさまの顔を直視するのは、さすがにハードルが高かった。わたしはレリウスさまの懐に張り付いて、すっぽりと顔を埋めていた。
レリウスさまはそんなわたしの頭や後ろ首を愛おしそうになでながら歩きだした。
***
俺はルーナを懐に抱いて愛馬に跨り、部隊の先頭で王都への帰路を進んでいた。
隊列には、出陣の時にはなかった馬車を二台加えている。言わずもがな、一台は護送車だ。中にはワーグナー筆頭大臣と、共に謀反を企てた彼の側近たちが乗っている。
「さて。ずっとこうしていたいところだが、そろそろユーグが頭から湯気を出しはじめているだろうからな。一旦、戻るとするか」
《みゃー(うん、レリウスさま……)》
わたしの胸は、はじめてのキスの恥ずかしさ、嬉しさや安堵、色んな感情がごちゃ混ぜだった。
この状態でレリウスさまの顔を直視するのは、さすがにハードルが高かった。わたしはレリウスさまの懐に張り付いて、すっぽりと顔を埋めていた。
レリウスさまはそんなわたしの頭や後ろ首を愛おしそうになでながら歩きだした。
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俺はルーナを懐に抱いて愛馬に跨り、部隊の先頭で王都への帰路を進んでいた。
隊列には、出陣の時にはなかった馬車を二台加えている。言わずもがな、一台は護送車だ。中にはワーグナー筆頭大臣と、共に謀反を企てた彼の側近たちが乗っている。