絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
「やれやれ。案内もなしにここまで我が物顔でやって来ておいて、どの口が言うのやら。たとえお前が王籍離脱しようが、そんなのは紙っぺら一枚に記された事実にすぎん。お前は永遠に俺の弟であり、俺たち兄弟の絆までは断ち切れん」
 ひぇええっ! レリウスさまが王弟殿下って、うそでしょう!?
 衝撃の事実に、わたしはポッカーンと大口開けて固まった。
 ……っていうかさ、わたしとしてはぜひとも昨夜のうちに教えておいてほしかったよ。わたしのつまらない身の上なんかより、こっちの方がよっぽど重要だよぉ。
 やはりレリウスさまは、どこかがちょっぴりズレている。
「ハッ! お前との腐れ縁など、こちらからスパッと一刀両断にしてやりたいぞ。毎回毎回、議会の承認をすっ飛ばして都合よく動かされたのでは、堪ったものではない。承認なき出陣なら、本来はお前のお抱え私兵団の領分だ」
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