絶体絶命の転生ライフ、カタブツ騎士団長の溺愛にたじたじです ~追放された子猫は愛妻にジョブチェンジ!?~
 うなだれていたわたしだったが、予期せぬ流れを察し、ガバッと顔を上げレリウスさまを見仰いだ。
「俺は今後もルーナの食事はルーナが望む物を望む調理法で与えるつもりだ」
 レリウスさまぁ……!
 キッパリと言い切ったレリウスさまの背中に後光が差して見えた。
「……なるほど。少々乱暴なあなたらしい理屈ですが、たしかに一理あります。そして私は、あなたのそういうところが憎めない。ゆえに、苦労が絶えないあなたの副官を辞めるタイミングを逸してここまできたんでしたよ」
 おぉ~! さっきのレリウスさまの言葉で、ひとまずユーグさんも納得してくれたみたい。よかったぁ~!
「なんだ? 俺の副官を辞めようなどと考えていたのか?」
 レリウスさまがギョッとした様子でユーグさんに尋ねた。
「ええ、一度や二度ではありません。しかしその度に踏みとどまり、私は今もこうしてあなたの側にいる。これもまた、腐れ縁というやつなのでしょうかね」
< 93 / 252 >

この作品をシェア

pagetop