愛しき人
「噛むなよ。」
いつもと違う
おっちゃんの低い声に
そっと上を見上げると

おっちゃんは
変な顔で笑っていた。
(やばい・・・)

掴んだ僕の顔を前後に振る。

最初はゆっくり・・・

徐々に動きが速くなる・・・
(痛い・・・
頭がクラクラする・・・)

(苦しい・・・)

。。。。。。。

一瞬ふぁっとした
感覚の後・・・

もう何も感じなくなっていた。

おっちゃんの動きは
さらに速くなり

「うっ・・・」と
呻いたかと思うと
口の中にドロッとした
苦い液体を出した。

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