一途な部長は鈍感部下を溺愛中
「あの、大したものじゃないのでそんなに期待しないでくださいね?」
無駄な物は持たず、身につける物はシンプルで上品なブランド品が多い人だ。
そんな彼の気品を失わないよう精一杯選んだつもりだけど、ついつい保険をかけてしまう。
部長は目を丸くしたあとで、蕩けるように細めた。そして、美しい唇が綺麗な弧を描く。
「そう言われると逆に期待してしまうな」
「! い、意地悪ですね……」
思わず鞄の中から箱を取り出す手が止まってしまうと、部長は弾けたように笑った。
「冗談だ。君がくれるものならゴミ屑だって祀って見せよう」
「祀らないでください!」
もう、冗談ばっかり……。
ちょっと膨れながら、指先に触れた箱を取り出してテーブルの真ん中に置く。
「これは……」
両手にすっぽりと収まるくらいのラッピングされた小ぶりな箱を、部長は不思議そうに見つめた。
「開けてもいいか?」
「ぜひ」
頷くと、透き通るような指先が深い藍色のリボンを摘んで解いていく。少しずつ脱がされていくその様子に、ドキドキと心臓が駆け出した。