ママの手料理 Ⅱ
仁の事だ、俺達が居なくなった後に胃の中の汚物を吐き出してから合流するつもりなのだろう。
頷き返した俺は、紫苑ちゃんを抱きかかえたまま廊下へ足を踏み出した。
(……やば、)
つい数十分前まで俺達が立っていた廊下は、血の海へと変貌を遂げていた。
染井佳乃が居たのは廊下の奥のはずなのに、何人かの下僕は吹き飛ばされたのか俺達のすぐ真横に横たわっている。
片手がない者、片足が有り得ない方向にねじ曲がっている者、目を最大限に開いたまま息絶えている者。
彼女達が着ていたエプロンは、ストライプ柄が分からない程の赤色で染まっていて。
「…紫苑ちゃん、何があっても目を開かないで。開いちゃ駄目、駄目だからね…」
今まで大量の死体を見てきた俺でも目を背けたくなる程の光景を前にして、最早何かを言い続けていないと自分もおかしくなってしまいそうだ。
誰も彼も、ぴくりとも動かない。
下僕から流れ出る血で足元が滑りそうになりながらも、俺は必死で裏口を目指した。
裏口からの方が、銀子ちゃんの待つ車への距離が近いから。
裏口に到着すると、扉のチェーンは外れていて、近くに居た怪盗パピヨンらしき人が胸にナイフを刺されて倒れていた。
どうやら、0823番が“既に全員倒しました”と言っていたのは本当だったらしい。
頷き返した俺は、紫苑ちゃんを抱きかかえたまま廊下へ足を踏み出した。
(……やば、)
つい数十分前まで俺達が立っていた廊下は、血の海へと変貌を遂げていた。
染井佳乃が居たのは廊下の奥のはずなのに、何人かの下僕は吹き飛ばされたのか俺達のすぐ真横に横たわっている。
片手がない者、片足が有り得ない方向にねじ曲がっている者、目を最大限に開いたまま息絶えている者。
彼女達が着ていたエプロンは、ストライプ柄が分からない程の赤色で染まっていて。
「…紫苑ちゃん、何があっても目を開かないで。開いちゃ駄目、駄目だからね…」
今まで大量の死体を見てきた俺でも目を背けたくなる程の光景を前にして、最早何かを言い続けていないと自分もおかしくなってしまいそうだ。
誰も彼も、ぴくりとも動かない。
下僕から流れ出る血で足元が滑りそうになりながらも、俺は必死で裏口を目指した。
裏口からの方が、銀子ちゃんの待つ車への距離が近いから。
裏口に到着すると、扉のチェーンは外れていて、近くに居た怪盗パピヨンらしき人が胸にナイフを刺されて倒れていた。
どうやら、0823番が“既に全員倒しました”と言っていたのは本当だったらしい。