炎のシークエンス
都心に比べたら人影まばらな駅前。灯りといえば街灯と乗客待ちのタクシー、それにぽつんとあるコンビニの灯りだけ。
だけど、その静けさが懐かしい。

今日は駅を出た時から何かが燃える焦げくさいにおいがしていた。なんだろうと思いながら歩いていくと、においが一層強くなっていく。

しばらく歩くと歩道が通行止めになっていて、黒山の人だかりができていた。
こんなに人が集まるなんて異常事態だ。


人だかりの向こうには、大きな消防車と救急車が見える。
見上げれば夜空に赤々と立ち上る炎。
白い煙。



火事だ。

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