炎のシークエンス
あの炎の中に飛び込んだのが連太郎と知って、急に震えるほど怖くなった。


懸命の消火活動は続く。連太郎も現場に戻っていった。沢山の消防士さんの中に入ってしまえばみんな同じ防火衣を着ていて、もうどれが連太郎かはわからない。


私はそっと火事現場から離れた。



消防士の仕事が、初めて『怖い』と思った。
最初は炎の中に飛び込んでいく姿をかっこいいとも思ったけど、それが連太郎だと知った途端、彼に何かあったらと思って怖くなった。
有事の際には命がけで命を守る仕事は、常に危険と隣り合わせなのだと改めて知る。

一方で消防士として働く連太郎を初めて間近に見て、胸が高鳴っている。
あんな男らしく凛々しい連太郎なんて反則だ。
昔は体が大きいくせに泣き虫で。泣き虫レンレンっていつもからかわれていたのに。立派な消防士になったんだ。
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