炎のシークエンス
「……いっそ付き合っちゃうとか、可能性ある?」
「連太郎と??ないない!!私の理想はスーツにネクタイ姿の会社員」
「安定志向だよね。わかるけど。
消防士なんて危険と隣り合わせ。本当に好きだったら心配でたまらないし」
「それに、連太郎は」

桃子が好きなんだし、私となんて有り得ない。
そう言いかけて言葉を飲み込む。

「……連太郎は、胸がボン、ウエストキュッの女の子が好きでしょ?お互い理想が違いすぎ」

繋いだ言葉に、桃子は盛大なため息をついた。

「あのバカ、相変わらずそんなこと言ってるの?
まぁ、消防士って結構人気なのよね。私も同僚に頼まれて合コンセッティングしたりもしたし」

< 32 / 78 >

この作品をシェア

pagetop