天才脳外科医はママになった政略妻に2度目の愛を誓う
「もしまたなにか言ってきたら、この写真を突きつけてやるといいわ」

「うん。ありがとう」

 出番がないようにと願いつつ受け取った。

 もしまた彼女になにか言われても、私は二度と振り回されない。
 なにが嘘で、どれが真実かわからなくても、もうどうでもいい。

 私は彼を信じると決めたから。

「あ、流樹は元気にしてる?」

 流樹には電話で謝ったけれど、いらぬ誤解を招かないよう会ってはいない。これ以上流樹に迷惑をかけないためにも。

「大丈夫、心配ないよ。流樹はさんざん修羅場踏んでるもん。刺されそうになったりさ」

「えっ、そうなの?」

 聞けばお客さんの女性がストーカーになったり、お客さんの彼氏に殴られたりと、いろいろと大変な目に合っているらしい。

「流樹に電話をしたとき言われたんだ。啓介さんを信用してあげなって」

 瑠々も同じ意見らしい。うんうんと大きくうなずく。

「嘘と虚飾の世界でホストなんかやってるとね、見えるものがあるらしいよ。流樹は恋愛のプロみたいなもんだから、そう言うなら間違いない」

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