天才脳外科医はママになった政略妻に2度目の愛を誓う
 実際母は毎日のように莉子のもとへ通った。山上の義母に突き放されてようやくあきらめたが、もし離婚していなければ永遠に続いたかもしれない。想像しただけで恐怖だ。

 とにかく、それでいったんは落ち着いた。



 それがどうしてこうなったのか。

 コーヒーの注文を済ませて早速話を切り出した。

「母になにを言ったんだ?」

「別に。本当の話をしただけよ」

「二年前、約束したよな? オヤジが謝ればすべては水に流すんじゃなかったのか。お前と子どもを守るためだったんだぞ?」

 その代わり、母にはなにも言わないと小鶴は俺と兄そして父に誓った。

「そのつもりだったのよ。でもあの人の方から私に会いに来るんだもの。何度も何度もしつこくね。子どもの認知はどうするんだとか。このままじゃいけないとか」

「いつ来たんだ?」

 二年前、母から身を隠すため小鶴はすぐに引っ越ししている。店も辞めてしばらくは田舎で暮らしていたはずだ。

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